1.種子時代(思考停止時代。世の大半の方が該当)
まずは、下記の中に、あなたが当てはまる事例はあるかどうか、チェックしてみましょう。
朝起きたらTVのニュースを見て、新聞を読む。
通勤時はインターネットなどで時事やさまざまな事柄に触れる。
そこで触れた情報が、職場など人が集まる場所で話題となる。
知らないとちょっと恥ずかしい思いをしたり。
少し詳しく知っていると、ちょっと優越感を抱いたり。
TV・インターネット・本・雑誌・新聞・友人知人・仕事関係者・その他の人脈などから情報を得ており、内容をほとんど疑いません。
会議では経済ニュースに少し触れておいた方が賢そうに聞こえるのではと思い、時事を盛り込んでみたり。
経営者や幹部などは、部下の前で「そのニュース知らない」などとは言いにくかったりするでしょう。
政治・経済・経営・医療など、専門家や権威といわれる人たちが難しい顔をして難解な単語を並べがちな分野は、さらにその傾向が強まります。
たくさんの事柄を知っている人ほど賢いとされます。
知識を集め、詰め込んだ人のほうがもてはやされる傾向にあります。
自分はそんな偏見はない・・・といいつつ、世間的により上位の権威や肩書を持つ人に対し、「すごい人、立派な人」、とどこか感じています。
そういう人たちの前ではどことなく肩身を狭く感じます。
正直少し憧れもあります。
「勉強がすべてではない」と言いつつ、自分の子供にはより高い学歴を望んでいます。
ゲームやマンガを読んでいると、つい口を出したくなります。
我が子が秀才児・天才児だったらいいなとどこかで思っています。
「英才教育・早期教育」という言葉にも、つい惹かれてしまいます。
「子供はみんな天才だ」と言いつつ、才能の本当の伸ばし方を知りません。
そのため、雑誌や書籍で勉強法、才能の伸ばし方、しつけ、時間管理などの知識を仕入れ、子供にやらせようとします。
習い事も一つ、もしくはそれ以上させています。
(個々が持つ才能の本当の仕組みから言えばそれらは逆効果ですが、そのことは知りません。)
茶道や華道などは、どことなく格上なイメージを抱いていたり。(本質をご存じない方が大半です)
友人知人の子が、我が子より偏差値の高い学校に入学したと聞くと、全く気にならないと言えばウソになるでしょう。
子供の学校を聞かれ、偏差値が高い学校だと優越感をいだき、低いと口には出しませんが、恥ずかしく思ったりします。
引きこもりやニートは社会に適応できない子たちだから、大人がサポートしてあげないと、仕事を与えてあげないと、と思っています。
大人も日々勉強が大切ということで、特に経営者や幹部、その候補生なら、毎日本を読み、新聞や専門雑誌は複数目を通し、インターネットで情報収集している人もいます。
経営者の集まりや勉強会に参加したり、◎◎塾といった経営塾などで、仲間と切磋琢磨したり。
そこで仕入れた知識を会社経営に積極的に取り入れています。
社員には人材育成や研修会への参加を奨励しています。
とはいえ、知識偏重はよくない、人の心を大切にしないといけない。
人としての思いやりを経営に活かすべく、道徳や倫理も大切・・・。
経営者としての心得・生き方を学ぶことも大切な教養であると、有名な先生の集まりや会合にも参加しています。
愛が大切なので、愛をもって従業員に接しています(と思っています)。
時に厳しく、時に褒め、従業員を家族のように思い、その成長を促しています。
自分は金の亡者ではない良き経営者であると密かに自負しています。
(一見素晴らしいお話に聞こえますが、大きな落とし穴、間違いに気付いていません。)
社員さんは知りませんが、宗教や教祖に傾倒している経営者も少なくありません。
例えば新しく支社を作る場所を霊能者さんに尋ね、その指示どおりに展開させることもあります。
(一般の方が「不思議な力」と思う力は普通に存在します。問題は「質」です。
「◎◎に新会社を作ると良い」などと言う力の源は、総じて低い次元です。
距離を置かれることをお勧め致します。)
オフィスや敷地内、自宅などに神棚や小さな神社を設ける方もいます。
神社・仏閣・その他で購入した縁起物などを飾ることもあります。
経営者同士の付き合いもあり、特に興味はなくとも、複数の宗教に信者として名を連ねている場合もあります。
そこまでではなくても、節目節目に神社・仏閣などへ参拝される方も多いです。
当たり前すぎて気付きにくいですが、根本的には同じです。
パワースポット、占い、TVや雑誌の「今日の運勢」などに目くじらを立てる方は少ないでしょう。
神社仏閣巡りや地鎮祭も、賛否はあるかもしれませんが市民権を得ていると言って良いでしょう。
健康にも気を配り、定期検診を積極的に受けています。
ガン家系ではないかとの心配もあり、ガン検診を複数受けている方も多いです。
(本当は「ガン家系」などというものはありません。
そもそもがんは、本来、死ぬような病気ではありません。)
高血圧も気になるので、塩分も控えめにしています。
年に1回、丸一日かけて高額な人間ドックを受けたりします。
年を重ねれば認知症や老後の不安は当然であり、認知症のチェックリストも気になります。
(ちなみに、アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、血管性認知症・・・といった分類にほぼ意味はありません。でも、とりあえず分類し診断し薬を処方すれば、患者さん側は納得します。)
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ほんの一例ですが、いかがでしょうか?
以上はほぼすべて「思考停止している方々」です。
世の多くの方が該当するでしょう。
上記すべての行動・思考の根拠はどこにあるか?
それは「メディア、これまでの教育、先生、権威、親兄弟、周りの人びと、常識」などです。
その内容をそのまま信じています。
精査し真偽を考える方は少ないです。
有名な先生が言っている・・
新聞や本に書いてあった・・
TVでやっていた・・
常識だから・・
当たり前だから・・
皆そうだから・・
立派な先生はたくさん難しいことを知っている・・
それを疑うなんて失礼だ・・・
自分はその先生より賢くないのだから・・・
その先生以上の知識がないのだから・・・
そんな風に思っていらっしゃる方も少なくないでしょう。
多くの方がそう考えています。
周りの方々も同様です。
そして、そのままこの世を去ります。
上記を普通に信じていらっしゃった方々も、どうぞ安心してください。
私も大昔はそうでした。
教科書がまちがっている、有名な先生の書かれた著書や言説にまちがいがあるなどとは、まったく思いませんでした。
見えない世界など完全に否定し、陰謀論なんてくだらない与太話、そんな話を信じる人はかわいそうな人たち・・くらいに思っていました。
そのため、信じる派・信じない派双方のお気持ちが、とても良く分かります。